活況を呈するオンラインギャンブル市場

オンラインカジノをはじめとするインターネットギャンブルサイトの人気急増が、人類学者、社会学者、マーケティングの専門家、その他人間の行動分析を行う様々な専門家の間で熱い議論を巻き起こしています。彼らの多くが、オンラインギャンブルが社会にとって良いものなのか、それとも一律に禁止すべきものなのか、これだけ多くの人を惹き付けるギャンブルの魅力とは何なのかについて議論しているのです。

そこで私たちは、こうした難しい問いのいくつかに、少しユニークな方法で答えを見出そうと試みました。私たちは、オンラインギャンブルという現象を理解するためには、少なくとも数十年は遡って、かつて人気だったカジノリゾートや、地方のギャンブル施設を分析することが必要だと考えています。そして、それを実際に行いました。早速、結果をみていきましょう。

カジノリゾートとエキサイティングなギャンブル休暇 

1990年代を通じて、地方のカジノリゾートはあらゆる社会階層の人々から絶大な人気を誇っていました。情熱あふれるギャンブラーたちが世界中から地方のカジノ風ホテルに集い、ギャンブル、泳ぎ、ハイキングに、美味しい食事や素晴らしい音楽を楽しんでいました。大抵の場合、それらを楽しむための料金はかなり低く設定されていました。リゾートの経営者は、ゲストにできるだけ多くのお金をギャンブルに使ってもらいたいからです。そのため、カジノでのギャンブルにお金を使いさえすれば、高級ルームに比較的手頃な料金で泊まることができました。 

政府による規制 

2000年代初め頃になると、様々な国の政府がギャンブルのオペレーターとプレイヤーに様々な規制をかけるようになりました。大都市近郊で特に人気のあったカジノもいくつか閉店に追い込まれました。それでも状況はあまり変わりませんでした。なぜならギャンブルをしたい人は、正当なライセンスや認可を受けているカジノやオペレーターを見つけてギャンブルを続けたからです。しかし、それでは足りなかったかのように、インターネットが瞬く間に普及したのと同時に、自称専門家たちの多くがまったく予想もできないような状況へと進化していきました。 

オンラインカジノとスポーツブックの台頭

2010年代の初頭になって、カジノ、スポーツブック、ビンゴなど、数々のオンラインギャンブルサイトが登場しました。そうしたサイトの人気は現在でも高まり続けています。お金をかけたコマーシャル、著名なプロモーター、魅力的なボーナスやプロモーションなど、彼らはあらゆる手を使って新規ユーザーを獲得しようと必死です。大半のギャンブルサイトでは少なくとも初回の入金が倍になるという特典を提供していますが、それはほんの始まりに過ぎないのです。 

政府の対応

今回も議員たちは遅れをとっています。オンラインギャンブルはエンターテインメント産業の中でも特に成長著しい分野の1つですが、まだ大半が規制されていません。例外は中東で、同地域では完全に禁止されています。しかし、この地域のギャンブラーが大好きな趣味を諦めなくてもすむ方法があります。VPNを使って自分たちの所在地を隠し、eウォレットで金銭取引の痕跡を残さないようにするという方法が使われています。